ライフワーク

菊池正央「人といふもの」(民明書房)は架空の作品

さあ 乾杯しやう

乾杯しやうぢゃないか 人といふものどもに

善人も悪人も

いつの世も人は繰り返す

膿むには余りに長く

学ぶには余りに短い

時の螺旋状

だからこそ好く欲し

好く発するのだろう?

命など 陽と地と詩とで満たされるほどのものなのに

C菊池正央「人といふもの」(民明書房)より一部抜すい

ハンター×ハンターの30巻にあるものです。

これは冨樫義博先生の遊び心で、魁!男塾で(架空の)拳法の起源を解説する時に、書籍引用形式で表現したネタが元になっています。

架空の書籍=民明書房というのは既に漫画界で様式美となっているようです。

主にジャンプ系の作品を中心に他の作家も引用表現時に使うようなものになっています。

(荒木飛呂彦先生、江川達也先生など)

ナイン
ナイン
昔ジャンプで連載されていた「魁!!男塾」での技を解説する際に使われていた、民明書房という架空の出版社の事です
相方君
相方君
当時の若い読者は、実在する出版社と思い込む者達が続出し、書店で買い求める人がいたという、珍伝説があります

冨樫義博先生は、その設定をリスペクトして引用されていた訳です。

なので他の漫画家でも、民明書房の設定を引用する人達はいます。

欲に支配され、欲しがり、争い、奪い合う。

そんなことを何度も続けてきた人間に対する内容でしょうね。

晴耕雨読などと称されているが、それを軽く超越した達観とも言える言葉と読み取れる。

あいだみつを氏の詩にも、こんな言葉があります。

うばい合えば 足らぬ、わけ合えば あまる

もし人類が本当に”分け合える”のなら、それこそが本当の”平和”なのだろう。

今世界が不安定な時代ですが、

現代の人は今こそ、この”わけ合えば”を実践できればいいのですけどね。