200ヶ国以上の国でプレーされているスポーツで、その人口は2億5千万人を超えると言われています。数あるスポーツの中でも圧倒的な人気を誇り、ヨーロッパを中心に南米やアジア、北米でも選手だけでなく、ファンも多いのが特徴です。
ルールがシンプルで馴染みやすいサッカーですが、その歴史を辿るとなると、案外答えられないものです。サッカーをより深く味わうためにその歴史を辿ってみましょう。
サッカーの起源は1860年代のイングランドで、当時はAssociation Football(アソシエーションフットボール)と呼ばれていました。
最初は何でもありの祭りでした。主に隣町同士が、決められた場所まで、ボール(のようなもの)を運ぶという運用方法でした。
世界への広がり
1863年に世界初となるサッカー協会(FA、イングランドサッカー協会)ができ、その6年後には手を使って良いとされるゴールキーパーという特別なポジションが生まれました。
時代が進むと、GKはさらにたくさんの役割を担うことになります。1992年には味方が意図的にパスしたボールに対して手を使うことが禁止されます。このルール変更によって、GKにもフィールドプレイヤーと同じように足でボールを扱う技術が求められるようになります。
大企業が母体となるクラブが急増したのもこの頃です。たとえば1878 年に創立されたマンチェスター・ユナイテッドは、もともと鉄道会社の従業員チームであり、他にもアーセナルFCも、兵器工場の労働者によって結成された。こうしたイギリス国内の動きと前後して、サッカーは海外へも伝播していく。
英国の労働者が進出していった南米やヨーロッパの大陸には、すぐにサッカーが普及されていきました。オランダやイタリアなど今でもサッカー強豪国の1つとして馴染みのある国にも広がり、1908年にはサッカーがオリンピックの正式競技となりました。
日本に伝わったのはいつ?
1873年に英国のダグラス少佐が休暇のときなどに日本海軍の軍人に教えたのが始まりとされていて、その後横浜や神戸でサッカークラブが作られ1878年には坪井玄道が現在の筑波大学の前身である東京高等師範学校体操専修科に教科として加えました。そしてこの卒業生が全国に教員として配置され更に広く伝わることになったのです。
1918年には今の全国高校サッカー選手権の前身とされる、日本フットボール大会が大阪で開催され、その翌年、友好の証としてイングランドFAからFAシルバーカップが寄贈され、それをきっかけに日本蹴球協会(今の日本サッカー協会)が設立されました。
ワールドカップに出場するには?
ワールドカップは、世界を6大陸で分けた地域ごとにおこなわれる予選を勝ち抜かなければ本大会に出場できません。6大陸からの出場チーム数は、その大陸から出場した過去の成績によって割り当てる数が違います。レベルの高いヨーロッパでは13チームが出場できますが、日本の属するアジアからは4チームしか本大会に出られません。それでも2002年の日韓W杯で、アジア勢が2ヶ国決勝トーナメントに進んだため出場枠は増えているのです。
優勝回数がもっとも多い国は?
No | 優勝国 | 回数 | 開催年 |
1 | ブラジル | 5 | 1958、1962、1970、1994、2002 |
2 | イタリア | 4 | 1934、1938、1982、2006 |
2 | ドイツ | 4 | 1954、1974、1990、2014 |
4 | ウルグアイ | 2 | 1930、1950 |
4 | アルゼンチン | 2 | 1978、1986 |
4 | フランス | 2 | 1998、2018 |
7 | イングランド | 1 | 1966 |
7 | スペイン | 1 | 2010 |
選手はどうして子供達と一緒に入場するの?
選手と一緒に入場する子供達のことを「エスコートキッズ」と言います。国際サッカー連盟の「フェアプレープロジェクト」の一環で、国際試合に限らず、Jリーグを含めて世界各国のリーグ戦やカップ戦でも行われてます。子供達の前で恥ずべき行為をしないことを選手や観客に促す意味が込められており、国連の児童虐待防止キャンペーンとも連動しています。