虫歯にならないガムとして知られているキシリトールって、何からできているのでしょう。
もともとキシリトールとは、天然の甘味料のひとつ。
5個の炭素を持つ甘味炭水化物で、ローカロリー、虫歯にならない甘味として知られています。
ガムのイメージが強いようですが、プラム、イチゴ、カリフラワーといった果物・野菜にも含まれています。
キシリトール
テレビ等でご承知のように、キシリトールなどの人工甘味料は虫歯の原因となる酸をつくりません。
又、歯磨き後にキシリトールガムなどを噛むことで虫歯予防の効果を期待することができます。
ただし、砂糖や水飴が少しでも含まれるとその効果がありません。
お菓子を購入の際には、チューインガムなどのパッケージに付いているマークを参考にしてください。
虫歯を作らない安心の印です。
そもそもキシリトールとは、天然由来の甘味料です。
白樺など樺の木から抽出されたザイロン(Xylon)という成分から作られています。
1975年ぐらいから予防歯科の観点から研究がすすめられています。
口の中の細菌による酸の産生がほとんどなく、またストレプトコッカスミュータンス菌(虫歯の原因菌)の一部の代謝を阻害することから、非う蝕性甘味料として知られています。
ノンシュガーとシュガーレス
ノンシュガーとは
砂糖は使用されていませんが、蜂蜜や果糖などが含まれています。
砂糖と同じ程度むし歯を作るものもあります。
シュガーレスとは
還元麦芽糖(パラチノース、マンニトール、エリスリトール、キシリトールなどの糖アルコール)や、高甘味度甘味料(ごく少量で甘味の強い糖、ステビアなど)のみ使用しています。
むし歯をほとんど作りません。
スーパーやコンビニなどでよく見かけるキシリトール入りと書いたガムの多くは甘味料のうちキシリトールが占める割合が50%以下、少ないものは数%というものもあり、そのまま噛むだけでは積極的な虫歯予防に役立つとは言えません。
歯科医院や薬局で入手できる医療機関専売のものは、キシリトール含有割合が90%以上のものがほとんどで、普通に噛んでいるだけでも虫歯予防の効果が強く期待できます。
行きつけの歯医者さんがあれば聞いてみるのもいいでしょう。
キシリトールの副作用
キシリトールの副作用としてお腹がゆるくなることが報告されています。
食べ過ぎると下痢をしやすくなりますので、特に小さなお子さんに食べさせるときは注意してください。
もちろん何かを食べた後に、ブラッシングをすることが虫歯予防の基本中の基本です。
もし磨いた後に何か甘いものが食べたいとか眠気覚ましなどで噛みたい時には、キシリトールが甘味料の主成分である食品は虫歯予防の観点からは非常に優れているといえます。
歯を磨いた後で食べてもいい唯一の食品と言っていいでしょう。
虫歯予防の一つとして上手に生活に取り入れることをお勧めします。
ガムでの虫歯を予防はあくまでもサポート役と考えてください
虫歯を予防するためにはキシリトール配合のガムが絶対条件です。
本当は、歯科医院で販売している「医院専売のキシリトールガム」がおすすめです。
50%以上キシリトールが含まれていて、糖類0で酸性物質を含んでいないガムを選ぶようにしましょう。
この3つの条件を満たしたガムなら、虫歯を予防する事が可能です。
キシリトールの含有量は、キシリトールの量(g)÷炭水化物の量(g)×100で計算できます。
糖類の入ったガムは厳禁ですが、酸性物に関しては、糖類ほど神経質になる必要はありません。
ただ果汁やクエン酸などが入ったガムは、口の中がすでに酸性になっていて、虫歯予防には適していないため、控えた方がいいです。
但し、1日1回は正しい歯磨きを10分以上、定期健診(歯科衛生士による歯垢除去)も必要です。
ガムの正しい噛み方
キシリトールガムのかみ始めに出る唾液は、できるだけ口の中に残しておくようにしてください。
なぜかというと、キシリトールの成分は、かみ始めにたくさん出るからです。
これをなるべく長く口の中に留める事によって、成分が虫歯菌に浸透しやすくなるんです。
食後はなるべく早くガムを噛むように心がけましょう。
食事に含まれている糖やたんぱく質から虫歯菌は酸を出し、歯を溶かしてしまいますが、この時、キシリトールガムを噛んでおけば、虫歯菌はキシリトールを取り込むので酸を出せなくなってしまうんです。
キシリトールガムを噛んでキシリトールの効果を発揮させるには、1日に2~3回、1度に2粒を目安に噛むといいです。
1日あたり4~10gのキシリトールを摂る事が虫歯予防には効果的だといわれています。