ライフワーク

首都直下地震と大地震69年周期説の関係とは

一時期、南海トラフ地震がもし和歌山県沖で発生すれば、大阪駅周辺まで津波による浸水被害が想定されているシュミレーションを見たことがあります。

個人的に、南海トラフ地震については発生するであろう地域の範囲が広すぎて、防災、減災意識の向上に繋がっていない様な気がします。

もちろん、沿岸部の自治体は防潮堤などの整備を進められていると思いますが。

発生エリアを絞るというよりも、発生エリアを数箇所見積り、それに合わせた被害想定をさらに絞り、防災減災意識の向上を図るのも手段だと思います。

阪神淡路大震災を経験した私としては、地震に対しての意識は強い方だと思います。

ただ、この地震は歴史的にも大きな被害を出した地震、もっと緻密な国家的な防災減災プラン、復興プランを提示して、意識を高めていくべきだと思います。

まぁ・・・といっても自然相手のこと・・・難しいとは思いますが・・・。

過去に起きた巨大地震の記録は大体400年くらい前から信頼できる歴史的文書に記録が残っていまが、一つの地域に起きた大地震の間隔を計算すると、ばらつきはありますが数百年に1回や数十年に1回の割合で大地震が起きていることが分かります。

この地震間隔年数は地震専門家でない一般の方でも簡単に計算できます。

一番最近に起きた大地震の年数に平均的な地震間隔年数を足した年に大地震が再来すると言うのが周期説です。

当然地震間隔は等間隔ではありませんから、様々な観点から推定、推量、憶測などを加え「何年先に大地震が来る」と言う専門家がいます。

しかし、百年先などと言えば予測した本人は大体亡くなっていますので、大地震が来ても来なくても残された若い人たちは忘れているのが現実なんですね。

私が若い時に最も騒がれたのは首都直下地震69年説でした。

「1923年(大正12年)に起きた関東大震災から69年±13年後に東京に大地震が起きる」と当時の東京大学地震研究所の所長だった川角廣(かわすみ・ひろし、1904〜72年)教授が唱えて、長い間マスコミに取り上げられていました。

1923年に69年を足すと1992年です。

1992年には川角教授は亡くなっていましたから本人の責任は問われませんでしたが地震は起きませんでした。

さらに13年を加えた2005年にも大地震は起きませんでした。

日本に安全な所なんて無いとはいうけど、さすがに沿岸部とか崖上や崖下に住んでたら有事の際にマズイことになることくらいは想定できそうな気がします。

高台は見晴らしはいいけど巨大地震きたら真っ先に落ちます。

海や川から離れた地域で山間部というほどでもないエリアが比較的に台風にも地震にも耐えられるような気がします。

おそらくシミュレーションよりも少し大きめの被害になることも想定して将来の生活エリアを決めるべきだとは思います。

勤務先が雑居ビルとかハイリスクすぎる。

しかし、この周期説のおかげで東京都は江東区、墨田区、荒川区の3区に防災対策を施しました。

江東区の都営集合住宅も防災を意識して計画されました。

周期説の陰の功績です。

地震専門家によれば首都圏を含む南関東では約70~80年周期で起きるM7クラスのプレート内地震と約220年周期で起きるM8クラスのプレート間地震の2種類があると言われています。

関東大震災は相模トラフを挟んで北米プレートとフィリピン海プレートの間のプレート間地震(海溝型地震とも言う)とされていますが、後で述べますが内陸地震説もあります。

関東大震災(1923年)の前には、元禄関東地震(1703年)、明応関東地震(1498年)、永仁関東地震(1293年)と約200年の周期で発生しています。

関東大震災が起きた年に200~220年を加えれば2130年ごろ関東大震災並みのM8クラスの地震が起きるという周期説になります。

しかし、関東大震災以来、70~80年説のM7クラスの地震も1993~2003年の間に起きていませんし、2020年時点で97年経過した現在でもM7クラスの地震は首都圏で起きていません。

周期説云々より、今では「M7クラスの地震はいつ起きてもおかしくない」と言う説が喧伝されています。

簡単に言えば地震予測は全くなされていないと言えるでしょう。

関東大震災で主として火災により約10万5千人の死者が出ました。

全焼家屋は約21万2千棟でした。

被害は東京府および神奈川県に集中し、火災被害以外の全壊家屋の数では東京府の約2万4千戸に対して神奈川県の約6万4千戸と被害が一番大きかったです。

関東大震災の震源域は諸説あり、一か所に特定されていません。

約10人の地震学者がそれぞれ震源域を推定していますが、大体次の4地域に絞られています。

第1案:相模湾の中央部

第2案:相模湾の北部

第3案:山梨県河口湖東部

第4案:神奈川県西部

第1案および第2案は相模トラフに起因する海溝型地震で第3案および第4案は内陸地震です。

中には神奈川県開成町の松田断層付近の震源説も存在しています。

関東大震災のマグニチュードは7.9とされていますが、外国ではM8以上を唱える地震学者もいます。

最大震度は当時の震度の規定では震度6でしたが現在の規定では震度7とされています。

当時の地震計の記録を見ますと地震の揺れは約10分間も激しく揺れたことが分かっています。

しかし、今から約100年前の技術では詳細な科学的観測記録が残されていないのが現実です。

元禄関東地震(1703年)は単に元禄地震とも言われ、関東地方を襲った海溝型巨大地震です。

M8クラスの地震で武蔵、相模、下総、上総、安房の国にまたがり死者は約6千7百人と推定されています。

震源域は南房総とされ、海底地形が隆起して段丘を形成しました。

小島だった野崎岬は陸地の一部になりました。

三浦半島や、房総半島の突端も大きく隆起したと言われます。

江戸の被害はそれほど甚大ではなく、相模灘周辺および房総半島南部の被害が一番大きかったことが記録に残されています。

相模灘周辺および房総半島南部に津波が押し寄せ、熱海で7mの津波が襲来しほとんどの人家が流されました。

鶴岡八幡宮の二の鳥居まで津波が押し寄せたと記録されています。

東京湾の入り口にあたる浦賀に4.5mの津波が押し寄せました。

汐留貨物駅周辺には液状化の痕跡が発掘されています。

元禄関東地震の4年後の1707年には南海トラフ3連動と言われる宝永地震が起き、さらに49日後に富士山が大噴火を起こしています。

周期説の立場からは、元禄関東地震は宝永地震の前震だったと主張する専門家もいます。

1498年に発生したとされる明応関東地震については、古文書の記録が鎌倉周辺のみであるため疑問視されています。

(地震調査研究推進本部地震調査委員会;2014)1498年に起きた明応地震は南海トラフ地震とされ首都直下地震とは区別されています。

古文書によれば明応関東地震で鎌倉大仏の大仏殿が流出して大仏は露座となったとされています。

この地震が津波を伴う地震であったことは確かですので、震度は小さくても津波は大きいケースもありますので、ここでは明応関東地震が起きたとしておきます。

時代が前後しますが1677年に延宝房総沖地震は房総半島東方沖を震源とするM8の大きな地震で津波が起きたことが分かっています。

津波は現在の千葉県、福島県、宮城県に及び津波高は最大8~10mに達したとされています。

いわゆる首都直下地震と結びつけるのはやや難がありますが、南関東のくくりとして対象に加えても良いかもしれませんね。

しかし、川角廣教授の周期説には対象とされませんでした。

1293年に起きた永仁関東地震は鎌倉大地震、永仁鎌倉地震などの別名で呼ばれることがあります。

建長寺が倒壊したことから建長寺地震ともよばれます。

地震調査委員会は、この地震はM8クラスの相模トラフ地震と位置付けています。

地震による死者数は数千人から2万人程度と推定されています。

地震が起きた時は正応6年4月でしたが、地震の後に飢饉などが起き、朝廷は8月に永仁と改元したことで永仁関東地震と呼ばれています。

東京大学地震研究所の調査により、三浦半島の堆積物が発掘されたことで、この地震で津波が発生したことが明らかになっています。

以上、首都圏直下地震の周期説を考察してきましたが、過去に一つとして首都直下で大地震は起きていません。

地震や温暖化、最近はウイルス変異、身近なところではダイエットや高血圧。

人々の不安を煽ってそれを利益に繋げるいわゆる「不安産業」はマッチポンプがし易く、火をつける部分はいかにも「正しいこと」のように表現する。

要は程度や確率の問題なのだが、マスメディアや専門家、果ては政府までもが一体となって人々の不安を募る。

資金源には国家予算が使われるのだからたまったものではない。

しかし、情報を受け取る側の知識の低さや無さが原因でもある。

正しい情報も手に入れられるツールが現代にはあるので、しっかり勉強して行きたいですね。

首都直下地震と言うより南関東地震と言う方が適切のような感じですが、それぞれ地震の震源域や被害分布はかなり異なることが分かります。

必ずしも首都である東京が中心ではないですが、容認するとして周期説を眺めなおしますと、同じような地震が首都圏に約200年おきに起きると言う周期説にあまり信憑性はないと思います。

地球の地殻の状態も数百年の単位では大きく変化していることを考えると、この数年間の地殻の変動をきめ細かく観測し、分析した上で地震予測をすることが重要でしょう。

関東大震災が起きた1923年に約200年を足して2130年ごろに首都直下地震が起きると言っても、大抵の人たちは「そのころ生きていない」と言うでしょうし、若い人たちは「そんなに先のことは憶えていない」と言うでしょう。

『必ず来る』ことはおそらく皆知っている

ただあまりにも漠然とした話のため、現実味がない。

もちろん今日とか明日かもしれないことも知っての上です。

近年の大災害により防災グッズや非常食をストックする人は増えたとは思いますが、いざ起きた時に、どれだけの人がそれを持って冷静に出れるのだろうか・・・。

北海道や長野など災害のリスクの少ない地域に国のバックアップ施設を作る

南海トラフ巨大地震という言葉が半世紀以上言われ、その間に阪神淡路大震災や東日本大震災があります。

地震予知はできないことは其処で証明されました。

やはり、どこでも地震は起こるのだから、月並みな言葉で起きた後はどうするかを話し合うことでしかないでしょうね。

南海トラフ巨大地震の可能性という言葉があるがゆえにリスク回避のために、石油コンビナートも作れない静岡県は工業地帯があるにも関わらず、コスパも悪く二酸化炭素も排出する事となっています。

これでは社会の発展は阻害されますね。

作らないことがリスクマネジメントではなく、事が起きても回避できるリスクマネジメントこそ日本には必要なんです。

私のこの発言は否定される方は多いと思いますが、風評で社会の経済活動の足かせを作ることも不幸な人を作ることでもあると思います。

地球の内部がどのような状態になっているのか(地球を割って)見ることなどできない

なので、地震予知は大変困難なことであるという専門家の話を知見したことがあります。

ですので、記事にもあるようにいつ大地震が起きてもいいように一人一人が防災意識を高めることが重要だと思います。

我が家は一応一通りの防災対策はしていますが、南海トラフに限らず日本全国いつどこで大地震が起きるのかは誰にもわかりません。

たまたま旅行に出かけている時にそこで地震に遭遇するということもあるかもしれません。

そうなると運命に身を委ねるしかないようにも思えますが、被害を出来るだけ最少限に食い止められるよう、やはり各家庭・各自治体が防災意識を高め、いざという時に的確な行動をとれるようにしておく事が今の私たちにできる最適なことだと思います。

20年以内に60%程度ということは、現段階で相当な高齢者以外は、遭遇する可能性が結構高いということですね。

常にそのことを気にしていると、気疲れしてかなわないでしょう。

でも、いざ起こったとなると、自分が置かれている状況では何をすべきか。そのことだけを考えて備えをして、その他はその日その日の生活に専念する。

そんな感じで行ければと思います。

ともかく、それぞれの地域の方々が、生き延びるためにどうするか。

このことを一度は考えてみるのがいいと思います。

狼が来るぞ️!といったお話しに酷似している

近未来、あるとも無いとも言えず不明確、万一起きると仮定して、できる対策は限られている。

気象庁のこの地震に関するセクションは、単に発生した後の学術論者の集まりでしかない。

本当に可能なら一日前とか一時間前に予言することで生命を救うことはできるが、それすら無理なら、無責任な研究者の集まり。

他国で近々起こるかを問われ、否定した直後に地震が発生して解任されたっていうニュースがあったが、二の舞にならなきゃいいが・・・。

地震の直後に富士山が噴火する可能性が極めて高い

過去の統計からこの地震の直後に富士山が噴火する可能性が極めて高いことは過去の統計から明らかになっている。

そして富士山が噴火した場合の首都圏の機能が停止してしまうという悲惨な現実も。

政府はインフラが機能しなくなったらどうなるかということをもっと対策を検討すべきではないか。

これは地震の被害だけには止まらないという事実迄包括的に伝えた方が現実的でありそうあるべきだ。

そこまで分かっていながら、政府は過去に何故あれだけ騒いでいたのに遷都を中止して放棄してしまったのか。

首都圏の機能が停止して、東京のど真ん中に位置する政府は果たして機能するのか。

本当に危機感が無いのは政府自身ではないか。

あの時遷都しておけば、今のような首都圏集中から地方分散へと変化していたかも知れない。

まとめ

仮に「1年以内に99%」の確率で起きるとしても、現代社会で1年間も新幹線が徐行運転したり、沿岸部にある原子力発電所や化学コンビナートが運転を停止したり、夏場の海水浴を中止したりすることは不可能であり、そうした「耐ショック態勢」をとっていられる持続期間はどう頑張っても1週間が限度。

というか、東日本大震災の翌日でも多くの人が山手線内の職場や学校に向かっているので、あと1週間以内に大地震が来ると言われても多くの人は満員電車に乗ったり高速道路を走ったりしていると思う。

したがって、地震予知の制度が飛躍的に向上して予測の誤差がプラスマイナス1週間以内まで縮まらない限りはほとんど意味がない。

まぁ、この記事を読んだ人の1割程度が防災用品をそろえるくらいの効果はあるかもしれないが。