ライフワーク

ジャンプ黄金期の時代を支えたマンガ達

週刊少年ジャンプの創刊は1968年。

ただし当時は「少年ジャンプ」という名称で、月に2回の刊行でした。

その翌年から現在の名称に改め週刊化し、50年を超える長い歴史が幕を開けます。

創刊当初から『ハレンチ学園』が大ヒットし社会現象(と社会問題)を巻き起こすなど、早々に子供だけでなく大人からの注目も集めたジャンプは、その後『ど根性ガエル』『トイレット博士』などのギャグマンガが人気を博し、順調に部数を伸ばしていきます。

1970年代後半には『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『リングにかけろ』『キン肉マン』の連載がスタート。

当時のジャンプはギャグどバトルの二本柱で人気雑誌へと上り詰めました。

ジャンプが最初に黄金期を迎えたのは、1980年代前半です

始まりは『北斗の拳』の連載開始(1983年9月)くらいから『スラムダンク』の連載終了(1996年6月)までのおよそ13年間。

『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』(鳥山明)の連載時期にほぼ重なると考えてもらってもわかりやすいかもしれない。

『Dr.スランプアラレちゃん』(Dr.スランプのアニメ版タイトル)はTVアニメ歴代3位の視聴率36.9%を記録し、それをきっかけに、多数の作品がTVアニメ化されました。

そして、当時のジャンプ漫画は概ねゴールデンタイム(夜7~8時台)で放送されたため、アニメとの相乗効果でさらに幅広い世代に人気を得た。

アラレちゃんは今でも人気で色々な作品や企業とコラボしてますね。

ジャンプ黄金期3本柱と言われていたドラゴンボール、幽☆遊☆白書、スラムダンク。

この中でドラゴンボールだけ今でも特に幅広く展開されていますが。

続編アニメに漫画に来年新作ゲーム出ますし、映画も今作ってるみたいですし、ゲーセンにはヒーローズ、アプリ、グッズなどなど色々今でも出てきています。

幽遊白書とスラムダンクももっと色々すればいいのにと思います。

ドラゴンボールの本当に凄いところって、 画力でもストーリーでもなく、30年経っても古いって感じさせない独特なデザインセンスなのかもしれませんね。

もしかしたら、ジャンプが黄金期や暗黒期を迎えているのではなく、読者の方が変わっていっているのかなと思います。

ジャンプを読み始めた少年期から年月を経て読者は大人になっていく少年をターゲットにした漫画雑誌なので大人になるにつれ昔の方が良かったという気持ちが生まれてくるのではないでしょうか。

現在のジャンプは以前より物足りなく感じているかもしれませんが、それは読者が成長したという事であり、今ジャンプを読み始めた読者にとっては今こそが黄金時代と言えるのかもしれませんね。

鬼滅が面白くないというよりも、鬼滅のみが突出して大ヒットしてるジャンプの現状が黄金期を知る人には受け入れがたいのかもしれません。

つまりはそれくらい黄金期は個性的なラインナップだったということです。

王道のヒーローものもあれば、ギャグもあり、ちょっと大人向けもある。

絵やストーリーが気に入ったらそれが好きな漫画になります

  • 「ドラゴンボール」
  • 「ジョジョの奇妙な冒険」
  • 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」
  • 「花の慶次‐雲のかなたに‐」
  • 「ジャングルの王者 ターちゃん」
  • 「魁!男塾」
  • 「てんで性悪キューピッド」
  • 「アウターゾーン」
  • 「ぼくはしたたか君」
  • 「密か!リターンズ」
  • 「ボンボン坂高校 演劇部」
  • 「ろくでなしBLUES」
  • 「バスタード‐暗黒の破壊神‐」
  • 「ドラゴンクエスト‐ダイの大冒険‐」
  • 「幽遊白書」
  • 「まじかる☆たルるーと君」
  • 「スラムダンク」
  • 「珍遊記‐太郎とゆかいな仲間たち‐」
  • 「CITY HUNTER」
  • 「電影少女」

皆、若き日の思い出達。

まさに青春時代の宝物です。

ジョジョは今でも単行本読んでます。

約30年も続いているなんて凄い。

当時の主人公は善良さが嘘くさくなく、欠点もありながら、結局は1番強くて仲間のピンチに駆けつけるイメージでしたね。

敵が敵らしくとても非道だったり、息抜き(ギャグとか)あるのも重すぎず良いな~っと思ってました。

当時はドラゴンボールとダイの大冒険が二大巨頭でした。

バトル漫画が小学生男子の王道で同級生の間で話題になるのはDBかダイでスラムダンクは話題にもあがりませんでした。

見ている層も漫画好きと言うよりそれまでジャンプを買っていなかったようなニワカ層や女子、バスケ部の一部だけだった気がする。

当時の格的には一部の人だけが読む中堅漫画という感じで、決して主役級ではなくまじかるタルるートくんやラッキーマンと言った中堅漫画と同列程度の漫画でした。

バスケに興味がない人は読み飛ばしていて青年誌やマガジン作家のような好き嫌いの分かれる絵柄でろくでなしブルースやボーイのような好きな人は好きだけどダメな人はダメな的な存在。

私は大好きでした。

バスケ部や女子以外の一般的にはぬ~べ~の方が人気があったと思います。

スラムダンクは井上先生の単独の初連載ということで(前作の原作付き連載カメレオンジェイルも短期で終了したこともあり)ジャンプではあまり注目されないままのスタートでした。

短期打ち切りも十分ありえるマンガだったのです。

信じられないですよね。

ただ、バスケを題材にしたマンガというのは例が少ないこともあり、井上先生もスタートするにあたりどんな路線でもすぐにシフトできるようにと要素を沢山組み込んでスタートしました。

喧嘩バトルもある不良スポーツもの路線やちょっとギャグチックなバスケマンガそういった多方向も視野に入れた作品でもあったのです。

スラムダンクのギャグシーンはかわいくて好きです。

ヒットが確実とされ構想をしっかり練ってスタートしたマンガのタイプではなかったんですね。

初期は低迷気味で初期にはその試みが見て取れます(花道のギャグよりなキャラクター後の路線ではあまり登場しなくなった不良仲間を従えての登場フンフンディフェンスのようなトンデモ技など)結果練習試合の陵南戦で人気を博しだしバスケ部襲撃事件などで喧嘩要素なども入れたものの路線はリアル路線のスポーツものに。

主人公の成長物の方向となったのですが(人間ドラマ的部分なども評価されただの不良だった三井がメインキャラに昇格したり逆にバスケ部に入る構想だった水戸洋平を外したり)ほとんど伏線なども張っておらずIH予選から突然海南や翔陽などの強敵の存在を明らかにしたり連載中に路線を固めた結果構想を練る時間が極端に少なくなったのです。

リアル路線のスポーツ物としてはこういった状況は非常に難しいのです。

というのも一度山場を作ってしまうとそれを越える展開というのはプロでも作りにくいのです。

実際スポーツの現実はマンガにするには同じことの繰り返しの単調でマンガでリアル路線にするとしっかり何年もかけて練り込んで挑んでもない限り何試合もかけるものではないのです。

スラムダンクの大きな試合は翔陽戦、海南戦、陵南戦、豊玉戦、山王戦の5試合で作者的にも試合を沢山描くのは当初から難しいと考えそもそもIHを描くつもりはなくIH予選で陵南に勝利したら終わろうと考え一番の盛り上がりの照準を合わせたのです。

スラムダンクは小学生などの支持も強く、そういった層からはやはり試合が求められ、そういった路線にシフトするわけにも行かなかった。

それでも続けようとすると例えば海南陵南と戦ってそれより強い敵が出てこないと盛り上がらないです。

そしてその敵を倒すと最終的にはキャプテン翼やテニスの王子様のようなトンデモスポーツにしないといけなくなってしまうので(笑)

リアル路線としてはそれもできずIHが始まってしまうと試合と試合の間の日数が少ないので選手が急激に成長するわけでもないですし(それもあって桜木が異常な速さで成長するキャラ 一つの技術を異常な練習量で身につけていくという設定ができたわけですが)。

結果少ない登場キャラ少ない試合数ながらその濃さと説得力でスラムダンクは爆発的な人気になったのです。

結果、IH予選決勝で終了の予定が人気が出すぎて辞めるわけにも行かなかったのです。

予選終了後さらに連載長期化も視野に入れ土屋や森重といったキャラなども登場させたものの、やはりこれ以上は描けないと思った井上先生はIHスタート前に2回戦で最強の敵である王者である山王を最後の敵として登場させ、それにすべてを出し切ろうと決めたのです。

湘北が実力で勝ち続けて決勝に行くにしても、何試合も同じような単調な感じになってしまいますし、短期間で前試合よりレベルアップするわけもなく、それなら本来なら実力的に上の対戦相手に湘北が実力以上の力を発揮し最強(事実上のラスボス)に勝って燃え尽きたにしようとなったのです。

つまらない試合の話をダラダラ続けて途中までは面白かったなどと言われてから終わるよりは良いという事でしょう。