ライフワーク

鬼滅の刃と千と千尋の神隠しを比較するのはナンセンス

私は本作品をアニメで知り、本誌の方も読んでいます。

和風ファンタジーという世界観、何より刀がメインである点、シビアな死生観に惹かれました。

鬼になった妹を助けに行くというだけあり、ストーリーはネガティブな要素がたくさん詰まっています。

絆と聞くとポジティブに聞こえますが、ネガティブスタートのポジティブ思考なので、

本当に重めです。

ストーリーは重ければ重いほど没入感があるので、小さいお子様は夢中になる。

人気が出た要因として、原作が面白いのはもちろん、やはりUfotableや声優の力も大きいのだと思います。

ユーフォ―テーブルさんという神会社さんがアニメにしたことで、一気にファンが広がる

映画も大ヒット中です。

この鬼滅の刃の時代設定が大正時代なのです。

なぜ大正時代にしたのか、という理由はさておき、

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が10月16日(金)から劇場公開され、3週目の週末でも勢いの落ちが少ない状況です。

まず、公開初日から僅か10日間で興行収入100億円を突破し107億5423万2550円になりました。

ちなみに、最短記録を保持していた「千と千尋の神隠し」でさえ、興行収入100億円突破は「公開から25日目」でした。

鬼滅の刃がいかに凄いかわかります。

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の場合は、「公開から24日目」で、2倍の興行収入200億円突破を叩き出そうとしているのです。

次の関心は、「いつ興行収入200億円を突破するのか」でしょう。

計算では、11月8日(日)には、興行収入200億円突破が可能な推移です。

両作品とも産業革命真っ只中の日本が舞台となっていて、古き良き江戸時代のような文化と、近年のモダンな文化がいいとこ取りで混じり合っています。

千と千尋の神隠しも似たような舞台です。

日本を彷彿とさせるような建物や建築様式に、畳の部屋や障子、格式高い家屋など、様々なものが日本らしく、綺麗に描写されています。

日本らしさにあふれていています。

外国人にウケることはここから想像できます。

鬼滅の刃の場合、描かれている主人公含め周りの鬼狩りたちは、”Ninja” のような素早い動きに、全員武器は刀限定で、現代版のレーザーガンや、魔法はほとんど使わず、物理攻撃で相手の首を狩りにいきます

倒し方が首を狩るという点でも、罪人を殺す手段としてグロテスクではありますが、妙にリアリティがあり、美しさを感じます。

忍者好きですもんね。

ジャンプって刀を持つマンガは人気になりますよね。

ブリーチとか、るろうに剣心とか。

鬼滅の刃は英語でDEMON SLAYER

DEMON SLAYERってめちゃくちゃかっこいい。

おそらく「鬼滅の刃」というタイトルが物(日輪刀)のことを指すのではなく、鬼を滅する人(炭治郎や鬼殺隊)を指しているのではないでしょうか。

つまり鬼滅の刃=鬼を殺す者=DEMON SLAYERという意訳になるのだと思います。

このかっこいいタイトルも世界でうける理由なのかもしれないですね。

主人公である炭治郎の家族は、妹の禰豆子以外を鬼に殺されてしまい、禰豆子は鬼に変身してしまいます。

ですが鬼になってもなお、炭治郎と禰豆子は深い絆で結ばれており、禰豆子を人間に戻すために旅にでます。

愛と絆という点で同じ様に兄弟愛を描いた作品である、鋼の錬金術師も、弟のアルを人間に戻すために、旅に出ます。

フィクション多めですが、あの作品も海外で今だに人気のある作品です。

ジョジョと似ている理由

作者さん自身がジョジョと銀魂の大ファンで、鬼滅もかなり作風に影響を受けてるって言ってるからです。

ちなみに私もジョジョと銀魂が大好き。

呼吸法とかってジョジョの1部、2部が最初にやったし。

個人的には、戦闘とかは置いといてキャラとか物語は全然違うと思ってるからそんなに似てるとは思いません。

ただ、影響を受けたってのはわかります。

アニメーションがとにかく素敵

本当にかっこいい。

水の演出と火の演出が死ぬほど美しいです。

本当にかっこいい。

水の演出は江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎が書いた、富嶽三十六景をそのままアニメーションにしたようなデザインで、

ゴリゴリのCGでできているような立体感のあるアニメーションではなく、

平面的ではありますが、本当に美しいです。

ここにも日本好きの外国人にウケる要素が詰まっています。

日本の歴代興行収入ランキング

1位:「千と千尋の神隠し」 興行収入308.0億円
2位:「タイタニック」 興行収入262.0億円
3位:「アナと雪の女王」 興行収入255.0億円
4位:「君の名は。」 興行収入250.3億円
5位:「ハリー・ポッターと賢者の石」 興行収入203.0億円
6位:「ハウルの動く城」 興行収入196.0億円

日本の歴代興行収入ランキングで「ハリー・ポッターと賢者の石」が興行収入203.0億円で5位となっているため、

もし「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の11月8日(日)までの興行収入が203億円を超えると、

わずか4週目の週末の段階で「日本の歴代興行収入ランキング5位」に躍り出ることになるわけです。

こうなってくると、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が「千と千尋の神隠し」を超えて、日本の歴代興行収入ランキング1位になれるのか、

注目はここでしょうね。

これは、「鬼滅の刃」という作品が全世代の男女に幅広く受け入れられていることや、作品の人気が落ちるどころか、

さらにファン層が拡大し続けていることを考えると、「千と千尋の神隠し」超えは、ほぼ確実だと思われます。

新型コロナウイルスという不確実性の大きな問題があり続ける中での話だったので、

あえて書きませんでしたが、私は興行収入350億円は行ってほしいという願望もあります。

また、12月4日(金)には、いよいよ「鬼滅の刃」の単行本の最終巻である23巻が発売となるため、

映画館ばかりでなく全国の書店も救っている構図も見えやすくなり、

全巻を一気に「大人買い」をする動きも増えると予想され、さらに社会現象が加速されると思われます。

また、鬼滅の刃はTVアニメが26話あって、

その続きの27話目が映画なので、TVの続きが知りたい人が押し寄せる形なのに対し、

千と千尋にしろその他のジブリ作品は、単品オリジナルです。

前知識無しにいきなり見に行っても分かる作りになっています。

なぜ見に行くかと言えば、監督のそれまでの作品の出来の素晴らしさの積み重ねによる知名度があったからです。

なので、鬼滅の刃無限列車編と、宮崎駿監督作品の1つだけを比較する事自体ナンセンスです。

もちろん、外崎監督作品と、宮崎駿監督作品全てで比較するのも無意味です。

本当に生きてる煉獄さんに会いたくて見に行ってる人や、

上弦とたったひとりでやりあった煉獄さんに涙が出る人など。

これこそが鬼滅ブームの正体です。

・ソシャゲに数十万も課金する

・AKBのCDを大量買いする

・推しのYoutuberやらVtuberにスパチャを送る

・見ず知らずの相手にクラウドファンディングをする

現代人のそういう「昔では考えられないお金の使い方」がヒットの大きな要因であるのは間違いないです。

魔女の宅急便〜原作に見られた童話ならではのファンタジー性は抑えられ、

作中における魔法はあくまで「個人の特技の一種」という位置づけで描かれている。

私のジブリの好きなポイントです。

ただ、トトロ、ナウシカあたりにも見られる動植物との共存というテーマを

「もののけ姫」で描ききって以降、

「物語」や「作り方」に対する実験的アプローチとして、

千と千尋の~やハウルなどは作られているように思います。

千と千尋~は日本の民話や昔の物語を多く取り入れた作品ですよね。

ハウルは内容よりも「動く城」のCGを作りたかったのかなと思いました。

私は中学生の時に観て涙しましたが、

あの映画はだいたい命の大切さや人間の愚かさなんかを訴えているように思いますよ。

まぁ、映画の良さなんて人に聞くもんじゃないね。

その人自身が面白くないと思えばそこまでだし。

音楽や食べ物の好みと一緒で、「本人が良いと感じるか感じないか」なので、

説明するのは難しいですよね。

あとジブリ映画といえば久石譲の音楽ですね。

映画の世界観をより深くする素晴らしい音楽です。